山口雅也の本格ミステリ・アンソロジー
著者名:山口雅也(編集)
ジェイムズ・パウエル(著)
出版社:角川書店
出版年:2007.12
ISBN :9784043455034
山口雅也編集による本格ミステリ・アンソロジー。
全体は、
@ 意外な謎と意外な解決の饗宴
A ミステリ漫画の競演
B 「謎」小説(リドル・ストーリー)の饗宴」
C 幻の作家たちの競演
D 密室の競演T(最後の密室)
E 密室の競演U(密室の未来) の6部構成。
まず@では、巻頭のジェイムズ・パウエルの「道化の町」が、被害者も、容疑者も、警察もすべて道化師、というまさに「道化師の町」で起こった殺人事件のお話。そして、この世界ゆえの動機、ルールによって解決されるという異色作。
(本書のすぐあとで、「道化の町」のタイトルで、ジェイムズ・パウエルの短編集が刊行されました)
それと面白かったのは坂口安吾の「ああ無情」。
短編ですが「本格ミステリ」がギッシリ詰まってます。
Aは、無いほうが良かったです。
そしてBは、私の大好きなリドル・ストーリー。
リドル・ストーリーとは、不可解な謎のみを突き付けて、解決(結末)はあえて書かず、読者の想像にゆだねる形式の小説のこと
その代名詞とも言えるフランク・R・ストックトンの「女か虎か」は、基本中の基本なので、もちろん掲載されてますが、それよりも、クリーヴランド・モフェットの「謎のカード」が何度読んでも楽しめて、大好き!!
このお話の解決(?)については、何時間でもあーだ、こーだと話が出来そうなくらい、面白いです。
DEの密室ものでは、巻末のJ・G・バラードの「マイナス 1」がОK!! ちょっと毛色の変わった密室ものです。
リドル・ストーリーが気になる方には、紀田順一郎編の「謎の物語」が、絶対のオススメ!!
1冊まるごとリドル・ストーリーです。
「女か、虎か」も、「謎のカード」も入ってますよ。
(私は電車で、この「謎の物語」を、終点を過ぎても読み続けてました・・・居眠りしてるのなら、他の人が起こしてくれたりするんでしょうが、一心不乱に本を読んでる人には誰も声なんか掛けてくれないんですね・・・(泣)
謎の物語
著者名:紀田順一郎(編集)
出版社:筑摩書房
出版年:1991.03
ISBN :9784480041517
