| 収穫祭 |
 | 著者名:西澤保彦(著) 出版社:幻冬舎 出版年:2007.07 ISBN :9784344013483
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猟奇的な大量虐殺が行われる第一部が、とにかく、いい。
村の北西区の村民が、ほとんど殺害され、主人公の中学生たちの家族も、例外なく殺されてしまうのですが、吹き荒れる殺人という暴力と、台風による暴風雨という非日常的な極限状況の中で、主人公のブキは、自分の母親の遺体に対してまで、性欲を感じてしまう。
暴力に対する欲望≠ニ性に対する欲望≠ニいう人間の持つ大きな二つの欲望≠見事に描いています。
次々と、身内や顔見知りの人間の死≠ノ直面し、親友さえも失い、平常心を無くしていく様子は、臨場感たっぷりで、この第一部だけで終わってくれてもいい、とさえ思うくらいでした。
一応、お話はこんなです・・・
1982年、8月17日、夜。暴風雨の首尾木(おしき)村・北西区で、ほとんどの村民が虐殺される大量殺人の発生が警察に伝えられる。しかし悪天候と現場に通じる2脚の橋が流れたため地区は孤立、警察の到着は翌日になってからだった。かろうじて生き延びたのは中学3年の少年少女3人と彼らが通う分校の教諭ひとり。被害者は、3人の家族ら14名で、そのうち11人が鎌で喉を掻き切られていた。不明な点もあったが、犯人は、事件当日、逃走後に事故死した英会話教室の外国人講師と断定された―。そして9年後、ひとりのフリーライターが生き残った者たちへの取材を開始するや、ふたたび猟奇的な殺人事件が起こる。凶器はまたもや鎌だった…。著者渾身の1944枚、傑作『依存』を超えた書き下ろし長篇ミステリ。
(「BOOK」データベースより)
しかし、1944枚は長すぎでしょ? 第二部、第三部が長すぎ!!
第一部の中の伏線の張り方は素晴らしいし、あれだけの村民を虐殺しなければならない動機が弱いことを除けば、解決篇も素晴らしいだけに、もう少し短くしてくれて緊張感をもったまま解決篇まで持っていってくれてたら・・・という思いが強いです。
(第五部にしても
タイトルである収穫祭の本当の、意味(怖い!!)が分かる訳ですが、蛇足の感は拭えない気がします)
ところで、
西澤保彦と言えば、
神麻嗣子(かんおみ・つぎこ)シリーズ(能解匡緒ファンです)を途中まで読んでたくらいですが、イメージとしてはロジックで固めてくる本格派≠セったので、この
「収穫祭」を読んで、印象が変わりました。。。
こっちの
西澤保彦もいいな。
posted by たちばな ますみ at 10:21|
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