| 異界 |
 | 著者名:鳥飼否宇(著) 出版社:角川書店 出版年:2007.07 ISBN :9784048737784
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鳥飼否宇の
「異界」、正直、期待せずに読んだんですが、面白かったです。
明治三十六(一九〇三)年春―。那智勝浦で奇怪な少年の姿が目撃される。目撃者の証言によると、少年は鶏や兎を襲い、人語を解せず獣のように吼えながら山の中へ逃げていったという。その後も目撃例が相次ぎ、村人の間には狐憑きの少年とか、神の姿だとかの憶測が流れる。そのさなか、とある病院で乳児が攫われるという事件が発生、博物学者・南方熊楠は弟子と共に事件解決へと乗り出すのだが。神話、狐憑き、山の民―。日本の風土に根づいた神秘を繙きながら明かされていく驚天動地の真相とは…!?横溝正史ミステリ賞作家が新たに挑む本格伝奇ミステリ。
(「BOOK」データベースより)
南方熊楠が探偵役だけに、山の民であるサンカ≠ニ呼ばれ、蔑まれた人々の話など、民俗学的な内容も、なかなか面白く、読みながら、「あ、これは三津田信三の刀城言耶シリーズっぽい!!」と思ってしまいました。
刀城シリーズならさしずめ
「豺狼(さいろう)の如き喰らふもの」といったところでしょうか…?
刀城シリーズに比べたら、民俗学の部分も、くどくなくて、すごく読みやすいし、南方のキャラが楽しいです。(弟子の福田太一のことをあんぽん太一≠ニ呼ぶ、呼び方がスキ)
ミステリとしての謎解き部分は、細かい伏線(例えばコガネの●●●や、太一の●●●)など、実にいいです。面白いです。
また、ある特別ゲストについては、謎解きに絡んではきますが、わざわざ、この人を出す必要はなかったのでは? と思います。
(神戸の方へ、その人を迎えにいく間、南方が那智からいなくなりますが、それもあまり意味がないし…)
南方が探偵役だと、いくらでも話が出来そうなので、シリーズ化して欲しいところですが、私の大好きな刀城シリーズと被ると困るので、この一作でいいかな。
posted by たちばな ますみ at 06:58|
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