| シャドウ |
 | 著者名:道尾秀介(著) 出版社:東京創元社 出版年:2006.09 ISBN :9784488017347
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第7回 本格ミステリ大賞小説部門受賞(2007年)
『このミステリーがすごい!2007年版』第3位
『2007 本格ミステリ・ベスト10』第6位
道尾秀介の
「シャドウ」をやっと今頃読了しました。
ミステリとしては、私の大好きな
「向日葵の咲かない夏」に比べると、ストーリーはスッキリしてて、児童虐待的ドロドロ感も少なく(少ないだけです)、「向日葵」よりも世評が遥かに高いのも頷けます。
ただし、私はやっぱり「向日葵」LОVE

です。
お話は・・・
人間は、死んだらどうなるの?―いなくなるのよ―いなくなって、どうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、鳳介の母はこの世を去った。父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降りたのだ。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?
(「BOOK」データベースより)
東京創元社の道尾による「ここだけのあとがき」に書かれている、前作「向日葵」に対する批判(非難めいた言葉==@陰惨、可哀想すぎるなど)を受けて書かれたのが、この
「シャドウ」だとすれば、こちらの方が、評価は高くなって当たり前、というところでしょうか。
確かに、「向日葵」の陰惨さは、正直、私も最初の数ページで読むのを止めようかと思ったくらいなので、いいとは思いません。
ただ、読み終えた段階では、その陰惨さなどを凌駕するミステリとしての面白さ、トリック、伏線の妙があり、お気に入りの一冊になったことも事実です。
そんな陰惨な部分が緩和され、ミステリとしてもスッキリしたのが、この
「シャドウ」。
さらにミステリとしても洗練され、
「シャドウ」よりも後味も良くなったのが、最新作
「ラットマン」ですね。。。
でもしかし、確かに
「シャドウ」は、いいです!
道尾お得意の抜群のミスリーディングで、ぐいぐい読者を引っ張っていき、ラストで2転3転のツイストを連発する。
特に、三人称多視点での叙述での、アンフェアすれすれの細かい伏線(読み直さなければ分からないような伏線もいっぱい!!)と、丁寧な回収ぶりには、頭が下ります。
(例えば、
P169の最後の傍点部分。洋一郎の田地に対する気持ちの俺は正常だ。おかしいのはこいつだ。この老いぼれがおかしいんだ―――≠ネどなど)主人公・我茂凰介(がも・おうすけ)の守られるものから、守るものへ…という成長の部分さえもストーリーに密接に絡ませていくあたりホントに上手いです。
| 向日葵の咲かない夏 |
 | 著者名:道尾秀介(著) 出版社:新潮社 出版年:2005.11 ISBN :9784103003311
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ネタバレ御免
posted by たちばな ますみ at 13:00|
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道尾秀介