ホームズのいない町
著者名:蒼井上鷹(著)
出版社:双葉社
出版年:2008.03
ISBN :9784575007688
うーん・・・と唸りました。
蒼井上鷹(あおい・うえたか 初読み)の「ホームズのいない町」。
誰といって特定の探偵役のいない、ホームズ譚をもじったタイトルをつけた連作短編集だと思っていたら・・・?
お話は・・・
そんじょそこらにホームズのように名推理ができる人はいません。
登場人物が不完全な推測をし合い、勝手に誤解をして、いつもおかしな展開に。妻とのロマンスのために庭を掘ってほしくない男と、庭のお金を掘り返したい男の思惑が交錯する「第二の空き地の冒険」など短編七編と、関連する掌編が六編入った、傑作ミステリー集。
短編と、3ページそこそこのショート・ショート風の物語が、交互に語られてると思ってたら、それぞれの物語が微妙にリンクしてて、(よく意味の分からないのもあって)読み進めていくと、ラストには、キレイに収束していきます。
そこが読みどころ。
ただし、その分、ひとつひとつの物語は、尻切れトンボ的な、消化不良なものが多く、残念でした。
ところで、このお話、最終話の「もう一本の緋色の糸」以外はすべて「小説推理」に掲載されたわけですが、そこで読んだ人は、独立した短編だと思いますよねえ、たぶん。
(「小説推理」に断り書きがあったんなら、いいですけど・・・)


最後に意外なところで繋がる様子に驚きました。
ひとつひとつはブラックで、後味苦めでした。
トラックバックさせていただきました。
凝りに凝った構成で、もう少しで傑作? な感じもあるんですが・・・
ちょっと変わった読後感の物語でした。