人柱はミイラと出会う
著者名:石持浅海(著)
出版社:新潮社
出版年:2007.05
ISBN :9784103046714
パラレル・ワールドの日本を舞台に、人柱職人が、安楽椅子探偵を務める、連作短編集。
人柱職人とは、建築物を造る際、安全を祈念して人間が生きたまま、数ヶ月から、長いもので数年、個室に閉じ込もって、基礎工事が終わると出てくることを職業にしている人のこと。
アメリカからの留学生リリー・メイスと一木慶子を狂言回しとして、人柱職人の東郷直海(とうごう・なおみ)が、謎を解いていきます。
私は個人的には安楽椅子探偵ものって好きなんですが、これも面白かったです。
特に、表題作の「人柱はミイラと出会う」がいいです。
安楽椅子探偵では、アシモフの「黒後家蜘蛛の会」なんかが有名ですが、基本的に、探偵役の人物が話を聞き終わった段階で、手掛かりはほとんどさらされているわけですよね?(大体ですが)
語り手の話の中に、伏線はバッチリ張られている。これぞ本格!!
この連作でも、東郷は話を聞いた段階で、大体謎を解いています。
表題作でも、しっかり、伏線が張られていて、無駄がありません。
ただ、後半はちょっと息切れ気味かも・・・
(4話めの「厄年は怪我に注意」は、泡坂妻夫の亜愛一郎シリーズの心理トリックみたいな話!? と途中まで期待してしまいました)

これは愉快でした。
設定がとても気に入り、ミステリ部分は二の次といった感じで読んでしまいました。
安楽椅子探偵ものは私も好きです。
一番好きなのは、都築道夫さんの「退職刑事」ですね。
誤変換してしまいました。
都筑道夫さんですね。失礼しました(泣)。
石持浅海、いいですよね。注目作家の一人です。
とにかく、「人柱」は、設定がユニークですよね。好きなミステリが読めるなら、私も人柱の仕事、してもいいかなって思いますけど…
「退職刑事」は、大昔に雑誌で、短編一作だけ読みました。