2007年07月06日

「凶鳥の如き忌むもの」三津田信三

凶鳥の如き忌むもの

著者名:三津田信三(著)
出版社:講談社
出版年:2006.09
ISBN :9784061824973


「厭魅の如き憑くもの」に続く刀城言耶(とうじょう・げんや)シリーズ。
いや、面白いですよ、これ。

前半の民族学の部分は、前作に引き続いて、眼をつぶってよんでもらうとして(でも、ちゃんと伏線として活きてます)事件が起こってからは、さくさく読めます。

お話は…
怪奇幻想作家である刀城言耶は、瀬戸内海にある鳥坏島(とりつきじま)(←これってもしかして鳥≠ニトリッキー≠ニをかけてる??)へと18年ぶりに行われるという鳥人の儀≠取材に行く。
島の断崖絶壁の上に造られた拝殿で行われるその儀式は、18年前に、参加した8人のうち7人までが行方不明となっているものだった。。。

今作は、横溝正史「獄門島」のように島に向かう船のシーンから幕を開けます。
「獄門島」では、この船のシーンに物語の重要な伏線が、張り巡らされている訳ですが、「凶鳥」では、ここから民族学講義が、こってり行われます。

そして「厭魅」のさぎり<Vスターズに続いて、「凶鳥」では、鵺敷(ぬえじき)神社の朱世(あかよ)、朱名(あかな)などの朱<Vスターズが登場します。
(ただし、前回とは違って、ややこしくありませんので、ご心配なく)

で、今回の謎は、ずばり人間消失

刀城を初めとした登場人物が、人間消失の分類と方法≠フ章で、ひとつひとつのケースについて、検証、議論していきます。
ここら辺も、面白いと感じるか、煩わしいと感じるかで、評価は大きく分かれると思います。

ただ、少し残念なのは、事件の舞台となった、拝殿や飛翔岩、階段廊下なんかの位置関係がよく分からなかったこと。見取り図を付けて欲しかったです。(え、私だけ!?)

しかし、圧巻は、やっぱり、ラストの謎解き!!
前作に続いて、関係者が一堂に会して(といっても嵐の孤島¥態だから当然?)刀城が見事な謎解きを行います。
衝撃的な結末ですが、伏線が、しっかり活きてるところが、素晴らしい。
今回はホラー部分が薄い分、本格ミステリと民俗学の部分が、美しく融合しているところもマルです。
(バカミス、すれすれという気がしないでもないですが…)

三津田信三、いいですね。オススメです
posted by たちばな ますみ at 00:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 三津田信三
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