2008年05月31日

「匣の中」乾くるみ

匣の中

著者名:乾くるみ(著)
出版社:講談社
出版年:2006.05
ISBN :9784062753890


乾くるみのデビュー作「Jの神話」より先に書かれた実質的な第1作「匣の中」
ノベルズ版の背表紙にもあるとおり、まさに本格の魔道

こ、こんなん、ありなんかあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ………
と、叫んでしまいました。。。
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2008年05月26日

「ハサミ男」殊能将之

ハサミ男

著者名:殊能将之(著)
出版社:講談社
出版年:2002.08
ISBN :9784062735223


第13回メフィスト賞受賞作殊能将之「ハサミ男」

ハサミ男の三番目の犠牲者は、目黒区鷹番に住んでいた。
 ところで、わたしはこれまで鷹番という町名を見たことも聞いたこともなかったので、いったい目黒区のどのあたりにあるのか、最寄の駅は何線のどこなのか、まったく見当がつかなかった。


という書き出しを読むだけで、叙述系トリックの匂いがプンプンして来ます。
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2008年05月24日

「ドリーミング・オブ・ホーム&マザー 」打海文三

ドリーミング・オブ・ホーム&マザー

著者名:打海文三(著)
出版社:光文社
出版年:2008.02
ISBN :9784334925970


打海文三の遺作「ドリーミング・オブ・ホーム&マザー 」
最後まで読んで良かった・・・
こんな作家がいたんですね。読まず嫌いでした。反省。
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2008年05月22日

「新・三銃士 少年編 ダルタニャンとミラディ 」藤本ひとみ・未読です

新・三銃士 少年編

著者名:藤本ひとみ(著)
A.デュマ(原著)
出版社:講談社
出版年:2008.05
ISBN :9784062760584


新・三銃士 青年編

著者名:藤本ひとみ(著)
A.デュマ(原著)
出版社:講談社
出版年:2008.05
ISBN :9784062760638


大人も楽しめる新解釈!剣と友情に生きる男達

「私の名はダルタニャン。私の剣を受けてみろ。」パリへの途上、決闘を挑んだダルタニャン。それを見つめる女スパイ、ハニートラップの名手ミラディ。やがてダルタニャンは三銃士と会い、フランスを揺るがす陰謀を巡り、ミラディと対峙する。不朽の名作を独自の視点で、濃密かつ綿密に描き出す。<文庫オリジナル>


この本、読んではいないんですが、大人も楽しめるというコピーが、ちょっと気になりました。
まるで「三銃士」は、大人が楽しめないかのような書き方じゃありませんか?
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2008年05月20日

「アイルランドの薔薇」石持浅海

アイルランドの薔薇

著者名:石持浅海(著)
出版社:光文社
出版年:2004.09
ISBN :9784334737450


石持浅海のデビュー長編「アイルランドの薔薇」

タイトルは、アイルランド≠ネんて、硬そうな雰囲気ですが、大丈夫。中身はガチガチの嵐の山荘もの*{格ミステリです。

お話は・・・

いまここに鮮やかに咲きほこる“本格”という名の美しい薔薇――西澤保彦
 
 詩人・イェイツが薔薇にたとえたアイルランドの自由。その鍵を握る武装勢力NCFの副議長がスライゴーの宿屋で、何者かに殺された!悲願のアイルランド和平実現を目前に控えた政治的な理由により、警察への通報はできない。外部犯の可能性も消えて、泊まり合わせた客は、NCFの手によって拘束された。誰が、なんのために――。日本人科学者・フジの推理が、一人ひとりの「嘘」と「真実」を暴いていく。「本格」の設定と、北アイルランド紛争という社会派テーマを融合させた、珠玉のポリティカル本格ミステリー!

ポリティカル本格ミステリー≠ゥどうかは別として、本格ミステリを書く為に生まれてきたような作家、石持浅海の、その後の方向性が色濃く出ている処女作です。

しかも、探偵役の日本人・フジは、後の、「扉は閉ざされたまま」「君の望む死に方」の探偵役の 碓氷優佳チャンを思わせる頭脳明晰さとロジックで、真犯人を追い詰めていきます。いいです。

警察を呼べず、科学捜査に頼れない、限られた手掛かりしかない中での真犯人探しにプラスして、読者は殺し屋ブッシュミルズ=i全然怖くない殺し屋ですが)探しも愉しめる、お得な内容。
さらに、ラストには、もうひとひねりもあって、嬉しい限り。

アイルランド問題が分からなくても大丈夫。カタカナの名前が苦手でも大丈夫。すぐ慣れます。

こうなれば、「扉」「君」に続く、倒叙三部作最終話は、優佳チャンVS自然死に見せかけて人を殺す殺し屋で、お願いしたいです。
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2008年05月19日

「堕天使拷問刑」飛鳥部勝則

堕天使拷問刑

著者名:飛鳥部勝則(著)
出版社:早川書房
出版年:2008.01
ISBN :9784152088918


何なんでしょうね? 飛鳥部勝則「堕天使拷問刑」って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・????
続きをどーしても読みたい方はこちら
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2008年05月17日

日本推理作家協会賞&江戸川乱歩賞が決定!!

果断

著者名:今野敏(著)
出版社:新潮社
出版年:2007.04
ISBN :9784103002529


第61回日本推理作家協会賞

「長編および連作短編集部門」・今野敏「果断 隠蔽(いんぺい)捜査2」(新潮社)
「評論その他の部門」・最相葉月「星新一 一○○一話をつくった人」(新潮社)
「短編部門」・長岡弘樹「傍聞(かたえぎ)き」(「小説推理」1月号)
「評論その他の部門」・紀田順一郎「幻想と怪奇の時代」(松籟社)

に決定したそうです。
私、読んでません。。。「果断 隠蔽捜査2」に関しては、本格じゃないし・・・と言い訳しつつ、実は気がついた時には、図書館の順番が手遅れ状態。
今でも72人待ち(4冊)なので、ひとり2週間計算で4ヵ月後だけど、予約入れとこうかな。
(三津田信三「首無の如き祟るもの」はダメだったんですね。残念。)

第54回江戸川乱歩賞

翔田寛(しょうだ・かん)氏(49)の「誘拐児」
末浦広海氏(43)の「猛き咆哮の果て」

のW受賞。どんな話か、少しくらい教えてくれたらいいのに。
タイトルからすれば「誘拐児」の方が気になります。
(昨年は、 曽根圭介「沈底魚」でしたね)
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2008年05月14日

「本格ミステリ大賞」は「女王国の城」有栖川有栖に決定!!

女王国の城

著者名:有栖川有栖(著)
出版社:東京創元社
出版年:2007.09
ISBN :9784488012274


「女王国の城」感想

第8回「本格ミステリ大賞」は、小説部門は有栖川有栖「女王国の城」に、評論・研究部門は小森健太朗「探偵小説の論理学」に決定したそうです。

そーですか、三津田信三「首無の如き祟るもの」は、負けちゃったんですね・・・残念。
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2008年05月13日

「ベルカ、吠えないのか?」古川日出男 文庫化!!

ベルカ、吠えないのか?

著者名:古川日出男(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2008.05
ISBN :9784167717728


古川日出男「ベルカ、吠えないのか?」が、文庫化(文春文庫)されました。

しかも、巻頭には、「犬たちの系図」が、巻末には、「あとがき----ベルカのころ」と題された、いつもながらに熱い熱い、あとがき付きで、たいへんお得です!!(←私って、文春の手先みたい?)

キスカ島に残された軍用犬がはじまりだった……

本能の声に導かれ、交配をくりかえしながら雑種化し、世界中に広がった彼らが戦争の世紀を駆け抜ける

キスカ島に残された四頭の軍用犬、北・正勇・勝・エクスプロージョン。彼らを始祖として交配と混血を繰りかえし繁殖した無数のイヌが国境も海峡も思想も越境し、“戦争の世紀=20世紀”を駆けぬける。炸裂する言葉のスピードと熱が衝撃的な、エンタテインメントと純文学の幸福なハイブリッド。


表紙も単行本の時のままで、嬉しいですね。

今年の秋くらいには、古川日出男、畢生の大作、ミステリ界のみならず、文学界すべてを席巻するであろう(ちょっと私の妄想入ってます)聖家族シリーズが出るので、それまでに予習として、今まで、古川に興味の無かった人も、入門書として、読んでみて下さい。
(ついでに「アラビアの夜の種族」も。)

「ベルカ、吠えないのか?」感想

アラビアの夜の種族 1

著者名:古川日出男(著)
出版社:角川書店
出版年:2006.07
ISBN :9784043636037


アラビアの夜の種族 2

著者名:古川日出男(著)
出版社:角川書店
出版年:2006.07
ISBN :9784043636044


アラビアの夜の種族 3

著者名:古川日出男(著)
出版社:角川書店
出版年:2006.07
ISBN :9784043636051

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2008年05月12日

「もう誘拐なんてしない」東川篤哉

もう誘拐なんてしない

著者名:東川篤哉(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2008.01
ISBN :9784163267104


メイン・トリックはOK!!
読んでて思い出したのは、「セーラー服と機関銃」

と、思ったら、作者の東川篤哉(ひがしかわ・とくや)本人も、
「組長の娘を女子高生にしたのも『セーラー服と機関銃』からの連想です」
と言ってました。。。やっぱりか。。。

で、お話は・・・
俺が、おまえを誘拐してやろうか?ひょんなことからヤクザの組長の娘を誘拐する羽目になった翔太郎。関門海峡を挟んで、脱力感あふれる青春が、小気味よい九州弁が、驚愕のミステリーが炸裂する。とびきりキュート、空前の身代金トリック。

まあ、確かに。
表紙を見れば、どんな感じのテイストかは、なーんとなく分かると思うんですが、予想通り。
ちょっとゆるめのユーモア。
くす、くらいの笑いです。(くすっ、まではいかないけど、下関弁だか小倉弁が読んでて心地いい♪)

ま、しかし、メインの(アリバイ)トリックに関しては、面白いですね!!
身代金の受け渡しの時間差のトリックだけでもユニークなのに、それがさらに、殺人のアリバイ作りになっている、というのが独創的。でも、動機がちょっと弱いか
結構、細かい伏線や、その回収もされてて、ミステリとしていい感じです。

登場人物では、組長の次女である花園絵里香樽井翔太郎コンビもいいんだけど、絵里香の姉の、皐月お嬢が、かっこ良くていい!! イメージとしては瀬戸朝香くらいかな?

で、絵里香お嬢さんは、岩田さゆりあたりか?

てなわけで、最後に、
「身代金や、詩緒里の病気は、どげんなったとやー!!」
と、海峡ゆめタワーから絶叫してしまった、たちばなでした。。。
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2008年05月10日

「十三の呪 死相学探偵1」三津田信三 角川ホラー文庫 まだ出てません。

まだ、出てませんけどね、えー、えー。三津田信三「十三の呪 死相学探偵1」
6月25日発売予定だとか。

角川書店によると、お話は・・・

他人に現れた死相が見える弦矢俊一郎。大学卒業以後、神保町で探偵事務所を始めた彼の元に、
初めての依頼人が訪れる。だが、アイドル顔負けの彼女には死の陰は全く見つけられず・・・。

いやあ、どうですか? ホラーとは言え、今までの三津田信三では、ちょっと考えられないようなお話
じゃありませんか?
アイドル顔負けの彼女≠ナすよ!?
しかも、シリーズ第1弾!!

実は、角川のHP見ても、来月刊行予定にはなってるものの、作者名は書かれてないんですよね。
(あらすじは書いてあるのに、何ていい加減な角川書店・・・それとも内緒にしてるのか??)
で、HMVの方を見ると、ちゃんと三津田信三の名前があったので、やっぱり、とは思ったんですが、
しかーし!!

来月の角川ホラー文庫の、もう1冊の方(こちらも作者不詳)が気にかかる。
タイトルが、「すきま」で、お話が、

校閲プロダクションで働く未知生は、妻と4歳の娘との住まいとして、郊外の一軒家を手に入れた――。その家には秘密があった、壁と柱、言葉と言葉、何かは、その隙間から、じっと見つめ、手を伸ばそうとしている……

だそうで、どうですか? こっちの方が、三津田っぽいでしょ?

とは言え。
「2008 本格ミステリ・ベスト10」では、

五月 新シリーズになるかもしれないホラー・ミステリ(?)を予定しています。うーん、どんな作品になるやら。
六月 『禍家』に続く<家シリーズ>の第二弾。『凶宅(きょうたく)』か『忌屋(いや)』か、まだ書く作品は決めていません。


とのことだったので、<家シリーズ>の方が、「禍家」と同じ光文社から出るとすれば、五月の新シリーズは、角川から(1ヶ月ずれてるけど)出る、と考えられるので、「十三の呪 死相学探偵1」三津田信三で正解。となるんですよね。

えっ! そうすると、もしかして6月には、2冊同時刊行とかいう、もったいない状況になる可能性も無きにしも非ず、ということ???

いずれにせよ、来月には、(たぶん)三津田信三の新作が読めるわけですよね。
いいなあ・・・嬉しいなあ・・・待ってまーす!!
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2008年05月09日

「道具屋殺人事件 神田紅梅亭寄席物帳」愛川 晶

道具屋殺人事件

著者名:愛川晶(著)
出版社:原書房
出版年:2007.08
ISBN :9784562040964


続編である「芝浜謎噺」が出た、愛川晶「道具屋殺人事件」
昨年の「本ミス」では、14位でしたが、「このミス」では圏外(ベスト6にひとりだけ)という寂しい状況。
評価低すぎ。

お話は・・・
高座の最中に血染めのナイフがあらわれる、後輩は殺人の疑いをかけられる、妻の知り合いは詐欺容疑…。次から次へと起こる騒動に、二つ目、寿笑亭(じゅしょうてい)福の助が巻き込まれながらも大活躍!落語を演じて謎を解く、一挙両得の本格落語ミステリー。
「道具屋殺人事件」「らくだのサゲ」「勘定板の亀吉」の中編が3編。

私の住んでいる関西の上方落語協会には、真打制度がないため、二つ目≠ニか言われても、正直、ピンと来ないとこもあるのですが、落語を知らない人にも分かりやすく書かれていて、楽しめました。

寄席で事件が起こり、関係者は落語家、探偵役も落語家(しかも、安楽椅子探偵!)とその弟子、そして、事件の解決方法が、寄席で落語を演ずることというのが、ミステリとして素晴らしい。

確かに、事件の謎自体は大したことはないし、表題作の「道具屋殺人事件」は、知識がなければ解きようもないのですが、それでも読ませます。
事件と、真相と、落語のネタが相互に関連して(させて)、事件を解決するんですから、構成としては申し分なし。

ただ、ワトソン役の亮子や、安楽椅子探偵の山桜亭馬春(ばしゅん)などは、いいキャラしてるんですが、肝心の探偵役の寿笑亭福の助のキャラがイマイチのような気が・・・

どちらかと言うと、ミステリよりも、落語への、作者の愛情の方が、勝ってる感じがするんですが、そのせいかなあ。
でも、次作の、「芝浜謎噺」も必読です。

(それにしても、この本、誤植(誤字?)が多すぎます!! 亮子≠良子≠チて・・・)
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2008年05月07日

「君の望む死に方」石持浅海

君の望む死に方

著者名:石持浅海(著)
出版社:祥伝社
出版年:2008.03
ISBN :9784396208455


「君に望む死に方」は、石持浅海による「扉は閉ざされたまま」の続編。

碓氷優佳。彼女は、いったい何者だ?

まあ、これだけ切れ者なのに、これだけ嫌われてる探偵も珍しいと思います。
私は、「扉は閉ざされたまま」に続いて探偵役の碓氷優佳(うすい・ゆか)チャン、前作に比べると、少し丸くなってたので、大好きになってしまいました。
(あ、同じ石持浅海「月の扉」「心臓と左手」の探偵役の座間味くんも嫌われ者ですよね。この作者、ちょっと変わってる?)

さて、物語は、「扉は閉ざされたまま」から二年後。
ある企業の熱海の保養所で幕を開けます。
先入観なしで読んだ方が面白いと思うので、ストーリーは、今回は載せませんが、お話としては、独立してるので、「君の望む死に方」から先に読んでも問題なしです。

ただ、優佳チャンに関して、いったい何者? という大きな疑問が出てくると思うので、やっぱり「扉」から読む方がいいかも。

それにしても石持浅海、今回もやってくれました。

私は君に殺されることにしたよ。
しかも殺人犯にはしない―――。


どうですか?? この惹句?? 意味分からんでしょう!?
面白そうでしょ??

そりゃあ、今回も前作同様、動機は弱いし、優佳チャンは勝手に首突っ込んでくるし、表紙はアレだし・・・(表紙の見返しの左から二人目、メガネのおじさんって、作者ですよね?)

でも、面白い!!!
何よりも、このオリジナリティ!! 今回は、その事件が「起きるまで」のお話。
私は、作者が一番、努力していると思います。続編を希望するのは簡単だけど、書く方は簡単じゃないですよ。
(まあ、これは倒叙三部作らしいので、少なくともあと一編は読めるんですよね)

そして、今回も、嫌われつつも鋭い推理で追い詰めていく、美しき、おせっかい探偵(?)碓氷優佳
前作「扉は閉ざされたまま」では、その場面、場面での対決状態だったのが、今作では、ラストでの全面対決になってて、そこでの伏線の回収が、やっぱりお見事。

これだけオリジナリティのある状況設定の物語を書ける石持浅海という作家の作品を、こうしてリアルタイムで読めるしあわせを私は感じてます。
必読の一冊。

ラストについてネタバレ(ラストを解くヒントは、プロローグにあたるP9の最後の行にあり。
もしも、日向が梶間を返り討ちにしていたら、夜のうちに通報するはずなので、これはありえません。
梶間が日向を首尾よく殺していたとすれば、朝になっての通報になりますが、この場合、最後の行の人が死んでいる≠ナはなく殺されている≠ニ通報すべきなのでは?
さらに、殺されていれば、救急車は呼ばずに、絶対警察に通報するはずでしょう?
と、言うことは、答えは一つ。
日向は、梶間が部屋に来てから後に、殺されたのではなく、死んじゃったのですよ。
例えば、酒の飲み過ぎとか、梶間と戦ってるうちに頭に血が上って脳梗塞になったとか、心筋梗塞になったとか・・・
で、自然死に見せかけるために、梶間はそっと部屋を出て、朝になって小峰さんが見つけたというのが、真相です。以上QED。
もしくは、園田または堀江の自殺という線もあり。


「扉は閉ざされたまま」感想
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2008年05月02日

「リピート」乾くるみ

リピート

著者名:乾くるみ(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2007.11
ISBN :9784167732028


乾くるみ「リピート」って、「イニシエーション・ラブ」より面白いとかって、帯に書いてませんでしたか、もしかして??
私、期待しすぎました、煽られました、帯に。
ストーリーに関しては、全くの白紙状態で臨めたのですけど、期待感は、持ちすぎました。

確かに、「リプレイ」(←また出た!)プラス「そして誰もいなくなった」(←こちらもよく出てきますよね!)でした。

お話は・・・
もし、現在の記憶を持ったまま十ヵ月前の自分に戻れるとしたら?この夢のような「リピート」に誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。ところが彼らは一人、また一人と不審な死を遂げて…。あの『イニシエーション・ラブ』の鬼才が、『リプレイ』+『そして誰もいなくなった』に挑んだ仰天の傑作。

リピート≠キるまでの約3分の1が長くて、その後の意外な展開は、さすが乾くるみ、予想外の展開の連続でした。

特に、毛利が(由子をいきなり殺してしまった)のは、びっくり!!
その後は、今までのスローペースが嘘のような、怒涛の展開!! 最後に明かされる(悪意に満ち満ちた風間たちの、動機・)真相にも驚かされつつ、やっぱりそうなるか・・・なラストまで、一気、一気です。

ケン・グリムウッド「リプレイ」のようなリプレイ≠フ繰り返しの面白さ、ではなく、リピート≠知る者は、本人たち以外は、いないはずなのに、何故かリピーターばかりが殺される、その動機、謎の犯人探しというのが、いいです。面白い。

真相も、ああ、そうくるか!! 的な、納得の真相で、ミステリとしての満足度も高いです。

でも、イヤなのは、やっぱり由子。乾くるみの女性観って、歪んでます??

ネタバレの疑問(10月30日にヘリに乗ってリピートするでしょ。その後のR9の世界からは毛利くんたちは、いなくなるんでしょうか? 風間にも分からないことなので、敢えて触れてないのかな?

ネタバレ表紙(ヒットした「イニシエーション・ラブ」的な文庫の表紙もいいけれど、単行本時の尾崎仁美の表紙がいい。裏表紙の見返しのタロット・カードの下には、なんと、ラスト・シーンがそのまま描かれてますし。

リピート

著者名:乾くるみ(著)
出版社:文芸春秋
出版年:2004.10
ISBN :9784163233505

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