夏期限定トロピカルパフェ事件
著者名:米澤穂信(著)
出版社:東京創元社
出版年:2006.04
ISBN :9784488451028
脱帽。
こんなミステリが読めるなんて、私はホントに、しあわせものです。
米澤穂信による、前作「春期限定いちごタルト事件」に続く小鳩常悟朗と小山内ゆきによる<小市民>シリーズの第2作「夏期限定トロピカルパフェ事件」。
第1章では、何と! 犯人の視点からの、手に汗握る倒叙形式で語られ、第2章では、前作に引き続き、日常の小さな謎解き(暗号もの)が、ハンバーガーショップの2階で繰り広げられます。
その謎に対し、小鳩くんは、小市民であろうとはせず、理屈をこねて正当化して、解きあかす訳だけど、実はその裏には…というのが、今回のお話。
後半は、大事件が起こり、小市民がどうとか言ってられない状況になるんだけど、とにかく、この作品、素晴らしい構成になってます。
最後になって、序章も含めて、全編に張り巡らされた伏線に気づかされ、なぜ、第1話、第2話…ではなく、第1章、第2章…となっているのか? にも納得がいきます。
1冊で、「夏期限定トロピカルパフェ事件」だったんですね。
それにしても、ひとつひとつのエピソードの面白さはもちろん、全編にわたって本格魂を感じさせ、次回予定作の「秋期限定マロングラッセ事件」も待ちきれません。
(ところで、作中で小鳩くんが読んでるミステリは、もしかして本作? 入れ子構造? 考えすぎ???)
