重力ピエロ
著者名:伊坂幸太郎(著)
出版社:新潮社
出版年:2006.06
ISBN :9784101250236
春が二階から落ちてきた。
図書館で、何気なく棚を見てたら「重力ピエロ」があったので借りて来ました。他にも予約してた本が手元に届いたので、「時間的余裕があれば読もう」くらいに考えてたんですけど、冒頭の書き出しの一文に惹かれて、ずるずると読んでしまいました。。。
特に、1章にあたる「ジョーダンバット」は、魅力的な書き出しもさることながら、主人公の泉水(いずみ)と春(はる)の兄弟の関係や性格を際立たせていて、物語のつかみとして、素晴らしい。
ストーリーは、泉水と春、そして癌で入院中の父親が、連続落書き&放火魔の謎を追いかける(簡単に言えばですが)というお話。
放火犯を追う、という謎解きの物語でありながら、謎解き部分はどうでもいいと思えるようなお話でした。
泉水や春、そしてお父さんの会話や、遺伝に関するウンチクや、ちょっと怪しげな元ストーカー郷田順子の言動など、謎解きなしでも十分に面白かったです。
読んでいてすぐに思ったのは、伊坂幸太郎は、善意の作家であるということ。
私の一番好きなのは、次の一文。心が洗われます。
昔から、春が笑うと私たち家族は幸せだった。
